子どもに通わせたい習い事ランキングでは、必ず10位以内に「書道」がランクインされています。
ネット社会になって、「文字を書く」機会が子どもの中でも少なく、タブレット端末を使った授業が増えていますが、書道は一生の宝物になる習い事です。
「書道」がなぜ一生役に立つ習い事であり、そして子どもへどういう影響を与えるのか紹介します。
目次
書道は大人になってから役に立つ
大人になると「履歴書の記入」や冠婚葬祭で書く「記帳」、慶弔の祝儀袋や不祝儀袋の表書きを書くことが増えますよね。
小さい時から書道を習い、丁寧で美しい字が書けることは社会に出ると役立つ場面が多々出てきます。
履歴書やお礼状など硬筆(万年筆やボールペン)で書く文字がきれいだと、「気品があって、教養の高い人」と思われるようになります。
毛筆でも達筆もしくは麗筆な方でも「教養のある人」と思われます。
そう、書道は大人になっても、むしろ大人になってからこそ価値がわかる習い事なのです。
書道を習い始めるベストな時期
ではいつから書道を習い始めたらよいでしょうか?
最近では、小学校入学時にはある程度「ひらがなで自分の名前が書けるようになっている」という想定で、小学校入学後の授業が進められています。
幼稚園もしくは保育園の年長組で「ひらがなを書く」時間を作って、運筆やひらがなの書き方を教えるところがありますが、園によっては行わないところもあります。
幼稚園や保育園で教えてもらえないが、小学校入学時までに完璧にひらがなは書けるようにしておきたい場合、幼稚園・保育園の年長組から始めるのがベストです。
なお、この時期を逃しても、低学年のうちは飲み込みは早いので大丈夫です。
お子さんの性格などもふまえて書道を始めることをおすすめします。
書道を習うことで得られる3つ効果
もちろん、書道には字が綺麗に書けるようになる以外のメリットもあります。
書道を習う事によって身につく3つの効果をご紹介します。
1.集中した時間が持てるようになる
きれいな字を書くためには、まず四角のマスを使い、文字を書いていきます。
きれいに書くためには、「きれいに書く」と集中をしていないと、普段書いている文字になってしまい、先生から注意を受けます。
特に、毛筆の稽古が始まると、集中して書かなければ、「とめ」や「はらい」を間違えてしまうことや、集中力がかけていると道具をあやまって落としてしまうことや、服に墨をつけてしまうことがあります。
硬筆・毛筆ともに、「どのあたりから字を書き始めるといいか」「はらいはどこで流すか」「とめはどの位置がいいか」と考えるので、自然と集中力が身についてきます。
2.正しい姿勢を身に着けられる
現代は、パソコンやスマホの操作でどうしても、背中が丸まってしまい、お子さんでも何かに集中していると猫背になってしまっていませんか。
ゲームで遊んでいる時間が増えていると、姿勢の悪さに影響がでて、勉強面や健康面に影響が出ます。
よく言われるのが、学力の低下や視力低下・運動不足です。
書道は、猫背の姿勢で書いていると、美しい文字を書くことはまずできません。
背中をピンと伸ばして、肩の力を適度に抜いた状態でこそきれいな字が書けます。
書道の時間、字を書く時間だけでも、正しい姿勢で書くことを意識し、継続していくと、正しい姿勢を保つことができるようになります。
3.思考力が養われる
書道教室に通っていると「きれいに字を書いて、ほめてもらいたい!」と、きれいな字を書きたい一心で、集中するため、精神統一の練習ができる場所になります。
精神統一と固い言葉になりますが、「落ち着き」が出てきて、通い始めた頃はそわそわしていたお子さんも、いつの間にか、書道の時間は「落ち着いて書こう」という気持ちになれます。
「精神統一」をして文字を書かなければきれいな字はかけないので、文字を書くことに対して、自然と気持ちを落ち着ける力がついてきます。
そして、「とめ」や「はらい」を意識することや、書く文字数が増えると「いかに美しい作品に仕上げるか」と考えるようになり、それぞれの文字の特徴からきれいに書くツボを見つけようとします。
つまり、「思考力」を養うことに繋がり、お手本通りに書くことを目標としながらも、自分なりのきれいな字を書き出す力を鍛えることになります。
書道を習わせたい!と思ったら
最後に書道教室を選ぶポイント、そして書道教室での指導方法についてご紹介します。
書道教室を選ぶポイント
書道を続けていくと「硬筆・毛筆5段」など、段級認定を行って履歴書にも書けるほどの腕前に成長するお子さんもでてきます。
ただし、指導する先生が「創作系書道」をされている場合、様々な書道協会に所属していないことがあるので、段級認定を行なっていない教室があります。
子供に段級認定を取ることを前提とする場合、習わせる前に一度先生に確認しておくことをおすすめします。
書道教室で行う指導方法
幼稚園・保育園の年長児には、小学校入学前にひらがなをある程度書けることを目標に、正しい鉛筆の持ち方から指導があります。
最初は線を引く練習から始めて、正しい持ち方を教えます。
それから、四角のマスのノートを使って、先生のお手本をなぞって自分の字で書いて、癖をとるという指導方法が主流です。
きれいに書けたとき、先生が花丸印を入れてくれます。
それまでは何度も繰り返し書くことになりますが、美しい字を書くには反復練習が大切であることを教室では教えて行きます。
書道は一生の宝物になる習い事
習い事として書道教室に通わせることが、人気であるということは、パソコンが普及している今でも「きれいな字を書くことはいいこと」という考えが非常に根強く残っているからでしょう。
大人になってから、創作書道をして気分転換されている方も多いです。
筆者も実はその一人で、気分転換をしたい時は、筆ペンで何か気になる言葉を書いたりしています。
小さなころはまずは字を覚える、きれいなクセのない字を書かせるなど目標を決めて書道教室に通われることをおすすめします。
続けていくと上達する様子が目に見えてわかるので、書道はお子さんも楽しみながら出来る一生の宝物になる習い事です。