ピアノなどの音楽関係の習いごとは幼児期のうち、特に3歳までに始めると良いと言われています。
実は、水泳も同じように、3歳までが勝負なんだとか。
ピアノ、リトミック、幼児教室、水泳、体操、バレエ、ダンス…もちろん、子どもの興味関心や得意なことに沿うのが一番なのでしょうが、親としては、こうなってほしいという思いも当然ありますよね。
特に小さい頃からの習いごとは、早期教育の意味も含めて考えることが多いので、ちょっぴり大きな期待を含む意味も…
水泳は、一度習得すればそうそう忘れることはありませんし、安全面から考えても得意であるに越したことはありません。
また、呼吸器が強くなって風邪をひきにくくなるなど、健康面でのメリットもよく挙げられますね。
今回は、運動と人のカラダの仕組みに詳しいスポーツトレーナーの方にお話を伺いました!成長と発達の著しい幼児期に水泳を始める理由、納得です!
1.水泳でインナーマッスルが鍛えられる
水泳をすると、インナーマッスルが鍛えられます。
それは、水の中での運動が、陸でのものに比べて不安定であることに理由があるそうで…。
例えば、「走る」動きには、地面に着く足が支点となって力を伝えることができます。しかし、「泳ぐ」動きには、水に浮いた状態なので支点がありません。
そのため、身体を支えるためにインナーマッスルを積極的に使うことになります。
インナーマッスルは、動きに正確性をもたせます。例えば、腕をあげるという単純な動きを考えてみましょう。
外側の大きな筋肉を使えば、簡単に持ち上げることはできますが、力まかせになり、思ったところで正確に動きを止めにくいという欠点があります。
反対にインナーマッスルを使えば、動きは思ったところで、ピタッ。
つまり、インナーマッスルがしっかりしていると、身体を上手に動かすことができるというのです。
自分がイメージした通りに、的確に身体を動かすことができれば、他のスポーツも上手にできるはずですよね。
じゃあもう少し大きくなってからでもいいのでは?と素人目には思います。
それが、インナーマッスルは、年齢が高くなればなるほど、外側のアウターマッスルが発達してしまって、鍛えにくくなるらしいのです。
小さいうちから水泳をすることで、スポーツをするのに適した身体の下地を作っていくことができるのです。
2.平衡感覚を司る小脳の発達時期と重なるから
あちこちで言われているように、人間の脳の容量は、生まれてから3年で成人の約80%に達します。
脳の中でも、小脳という部分は、生まれてからおおよそ7歳までに完成し、その機能を持って一生を過ごすことになると言われています。
小脳は、平衡感覚を司る部分です。
平衡感覚は、いろいろな運動に大切な感覚です。
走っている時にもし転びそうになっても、パッと立て直すことができますし、幼児期であれば、自転車や一輪車といったバランス感覚を必要とする乗り物も容易に習得することができます。
水泳は、水の中の不安定な場所で、体を立体的に動かす運動ですので、平衡感覚を鍛えるのにもってこいなのです。
3.赤ちゃんに近いほど、感覚的に浮くのが得意
3歳までに始めるべき理由の3つ目は、水の中という場所に関係があります。
まだこの世界に生まれてもいない頃、赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいました。
お腹の中で、羊水という水に浮かんで過ごしていた赤ちゃん。そうです、人間は元々浮くことができるのです。
この記憶や感覚は当然、在胎期間から時が経てば経つほど、忘れていきます。
そのため、小さい頃に水泳を始めた方が、容易に浮かび、泳げるようになるのです。
水泳を始めるなら3歳までが良い!
こんなにも深い理由がある水泳は「泳ぎができるようになる」だけでなく、「その後の人生の運動能力の素地を作る」ことができるのは、大きなメリットではないでしょうか。
水って、物分りができるようになればなるほど、怖がるようになると思いませんか?水泳が苦手な人は、水に対する恐怖心があります。
幼稚園でも小学校でも、プール開きでは、まず水に慣れるところから始まりますよね。
ごくごく小さいうちから水に慣れさせておけば、恐怖心が勝ってしまう心配もありません。
初めての習い事の候補の一つに、水泳はいかがでしょうか?