幼稚園、保育園の夏の行事として行われるお泊り保育!
初めて友だちと宿泊する、家族と離れて生活する行事であり、楽しみな反面、不安を抱えている子どもや保護者の方も多いのではないでしょうか。
幼稚園教諭の経験から、お泊り保育ではどのようなことをするのか、内容や注意点、家庭での事前準備のポイントを紹介します。
お子さんが楽しく安全にお泊り保育に出発できるような、声掛けや準備のポイントも紹介しますので、是非参考にしてくださいね。
目次
幼稚園のお泊り保育とは?
幼稚園のお泊り保育は、主に年長児を対象とした行事の一つです。
園内・もしくは園外に宿泊し、さまざまな活動を楽しみながら、親元を離れて保育者と園児だけで過ごします。
園外に宿泊する場合は、自然豊かな施設など、海や山に近い自然体験が出来る宿泊施設を利用する場合が多く、非日常的な体験が楽しめます。
お泊り保育のねらいは、子どもたちが親元を離れて友だちや先生と共同生活を送ることで、自立心や協調性を養うことです。
また、身の周りのことを自分自身で行ったり、普段は体験できない様々な活動をやり遂げたりすることで、自信にもつながるでしょう。
園生活の思い出にもなり、子ども達の印象に強く残る行事の一つです。
お泊り保育の内容やスケジュールは?
お泊り保育の内容やスケジュールは、開催場所や園の教育方針によっても異なりますが、園内・園外で行うお泊り保育の内容・スケジュールの一例を紹介します。
園内でお泊り保育の場合
- ゲームや制作活動
- 野外活動
- 水遊び(プール)
- 料理体験(カレーやサラダ作り・バーベキューなど)
- お楽しみ会(クラスの出し物・キャンドルナイトなど)
園外の施設でお泊り保育の場合
- ハイキング
- 遊び(沢登りや磯遊びなど)
- お楽しみ会(キャンドルナイト・天体観測・キャンプファイヤーなど)
スケジュールとしては、一泊二日で実施する園が大半です。
1日目にメインとなる野外活動や、水遊び・ハイキングなどの活動を行い、夕食を済ませてからキャンプファイヤーやキャンドルナイトなどのイベントを楽しみ、お風呂・就寝準備をします。
2日目は、朝食や身支度を済ませて活動を行う園もあれば、帰り支度を済ませて午前中には解散となる園もあります。
思い出に残るお泊まり保育にしてあげよう!お泊り保育の注意点と事前準備のポイント
お泊り保育の注意点・事前準備にポイントを紹介します。
1.身の回りのことが自分でできるか再度確認しておきましょう
衣類の着脱(パジャマを含む)や歯磨き、トイレや食事など、身の回りのことが一通りできるのか再度確認しておくことも大切です。
お泊り保育では、子どもたちと保育者のみで宿泊するので、子どもたちは自分で身支度をする必要があります。
チェックリストを作って、自分で身支度ができたか一つひとつ確認をしていくのもおすすめ!
自分でできるという自信を持たせ、安心してお泊り保育に参加できるような準備を整えてあげましょう。
2.心配なことは、事前に園に相談しておきましょう
まだ、夜にお漏らしをしてしまう子や夜中に声を掛けてトイレに行くという子もいるでしょう。
夜のトイレの心配事に関しては、事前に担任の先生に相談したり、伝達しておいたりすると安心です。
「○時ごろに一度トイレに行くよう声を掛けてほしい」など、具体的な要望にも対応してくれることがあります。
子どもにとっても初めてのお泊り保育は、お漏らししないか、トイレに起きられるのか心配になって、精神的に不安定になってしまう子もいます。
事前に相談しておくことで「○○先生がトイレに連れて行ってくれるみたいだよ」「寝る前にもう一度トイレに行っておけば大丈夫だよ、先生が一緒に行ってくれるよ」など、声を掛けられるので、子どもにとっても送り出す親にとっても安心材料になるでしょう。
3.体調を整えておく・無理をしない
お泊り保育の前は、体調を整え、無理なく過ごすよう心がけましょう。
夏に行われることが多いお泊り保育は、水遊びや野外活動など、体を使ってダイナミックな遊びを楽しむ時間があります。
風邪を引いていたり、夏バテ気味だったりすると、参加できない場合もあります。
また、途中で体調を崩して、帰らなくてはいけなくなるケースもあるので、子どもが元気に最後までお泊り保育を楽しむためには、早寝早起きを心がけたり、食事をしっかり摂ったり、睡眠・休息を十分取ったりするなど、体調管理に気をつけることが大切です。
4.子どもが普段使用している服や靴・パジャマを利用する
お泊り保育は、新しい靴に新しい服やパジャマを新品で持ってくる子もいますが、慣れない靴で靴擦れを起こしたり、上手く着脱が出来なかったりすることもあります。
特に、靴やサンダルは、履きなれたものを用意するのがいいでしょう。
パジャマや服・下着に関しては自分でスムーズに着脱できれば問題ありませんが、ボタンがたくさんついていて着たり、脱いだりするのが大変なものもあるので、デザインはもちろんですが、使いやすさ重視で選ぶことをおすすめします。
5.持ち物の準備は子どもと一緒に行う
お泊り保育の持ち物が全て揃ったら、子どもと一緒に確認し、バッグに入れるようにしましょう。
親が全て準備してしまうと、どこに何が入っているのか分からなかったり、それぞれの活動に必要な持ち物が分からずにお泊り保育中に困ってしまったりします。
「このポケットには、ハンカチとティッシュを入れておこうね」「袋の中にパジャマと下着が入っているから、お風呂に持っていってね」など、実際に荷物を見て、話をしながら準備を進めていくと、子どもも把握しやすいのでおすすめです。
6.お泊まり保育が不安な子には一緒にスケジュールを確認してあげましょう
初めてのお泊り保育に対して、不安が大きい子、気持ちが前向きになれない子は、気持ちに寄り添いながら、不安を取り除けるような働きかけが大事です。
まずは、お泊り保育とは何か見通しを立ててあげることも大切。
しおりを見せて、1日に流れを確認したり、園のHPで過去のお泊り保育の様子が紹介されているようであれば、写真を見せてあげたりするのもいいでしょう。
「心配なこともあるけれど、こんなに楽しいこともあるよ、こんなことをするよ」ということを時間をかけて丁寧に示してあげることが大切です。
まとめ
今回は、お泊り保育では何をするのか、お泊り保育のねらいや内容や、事前準備の注意点について解説しました。
お泊り保育は、子ども達にとっても楽しみでもあり、不安な気持ちを抱えながら参加する、年長児にとって特別な行事です。
こちらの記事を参考に、事前の準備や声掛け・働きかけを工夫して、子どもが楽しく安全にお泊り保育に出発できるようサポートしましょう。