<塾講師が解説!>中学受験で御三家に合格する子どもと親の特徴

受験に合格する家庭の特徴いわゆる御三家に合格する子どもには様々な特徴がありますが、その家庭にも特徴があります。

特に御三家の入試問題は単なる知識では対応できないので、子ども自身の力、そして子どもをサポートする家庭の教育方針が合否に大きく影響するのです。

今回は、塾講師の経験から見えてきた子どもが御三家に合格する家庭の特徴についてご紹介します。

御三家に受かる子どもの特徴とは?

子どもが御三家に合格する家庭の特徴をご紹介する前に、まず御三家に合格する子どもの特徴から整理しておきましょう。

どのような子どもが御三家に受かるのかを知っておくと、その子どもをサポートする家庭の特徴も把握しやすいです。

もちろん、合格する子どもが全員同じ特徴を持っているわけではありませんし、一概に定義されるものでもありません。

ただ、御三家に受かる子どもの主な特徴を挙げることは可能です。

以下、その特徴をご紹介します。

論理的な思考力を持っている

中学受験の最難関校として、関東ではいわゆる男子御三家(開成中学校、麻布中学校、武蔵中学校)、女子御三家(桜蔭中学校、女子学院中学校、雙葉中学校)と呼ばれる中学校があります。

これらの関東の御三家や、全国の最難関校では、入試問題で論理的な思考力を求めるケースが多く見られます。

単なる知識問題で知識を試すのではありません。

特に御三家と呼ばれる中学校では、思考力を試す傾向が強いです。

例えば算数では、特に論理的な思考力が求められます。

難解な図形問題をはじめ、単なる知識では解けない問題が多いのです。

こうした問題は、論理的な思考を重ねることで、解答を導く必要があります。

単なる知識で解けない問題も、「どうすれば正解できるか」を論理的に考え、答えを導き出すという流れです。

御三家に受かる子どもは、こうした論理的な思考力が非常に強いです。

基本的な知識をまんべんなくおさえていることはもちろんですが、単なる暗記で終わるのではなく、そこから論理的な思考力に結びつけている傾向が見られます。

柔軟な思考力を持っている

御三家の入試問題では柔軟な思考力も必要です。

例えば、「このやり方では解けそうにない。他のやり方を試してみる」など、論理的な思考力に加えて柔軟な思考力も求められるのです。

御三家に合格する子どもは、発想の切り替えが柔軟です

「このやり方がダメなら、こっちのやり方はどうだろう?」というように柔軟に思考できるので、難解な問題を解き進めるスピードが速く、かつ正確性が増します。

ひらめき・想像力がある

御三家に受かる子どもは、ひらめき・想像力も強いです。

「このようなやり方だったら解けるのではないか?」というひらめき・想像力が働くのは、論理的な思考力や柔軟な思考力にもつながります。

ただ与えられた勉強をするだけでなく、日常的にひらめき・想像力を大切にしている傾向が強く見られます。

根気強さを持っている

「どうすれば正解できるか」を論理的に考え、答えを導き出すという流れは、根気強さがないといけません。

また、厳しい時間制限の中で「このやり方がダメなら、こっちのやり方はどうだろう?」といった柔軟な発想をすることや、「このようなやり方だったら解けるのではないか?」というひらめき・想像力を働かせることも、根気強さがないと難しいでしょう。

もちろん時間配分を十分に意識し、他の問題とのバランスを考えることは大前提です。

ただ、その前提のうえで、問題一つ一つに根気強く臨む姿勢を持っていることが、御三家に受かる子どもの特徴です。

根気強さがあるからこそ、厳しい時間制限の中でも焦らず、頭を回転させることができます。

そして、論理的な思考力や柔軟な思考力、ひらめき・想像力が働くというわけです。

受験に合格するポイント

御三家に合格する家庭(親)の特徴とは?

受験勉強をする親子ここまでご紹介したポイントも踏まえ、子どもが御三家に合格する家庭の特徴について詳しく見ていきましょう。

子どもが御三家に合格する家庭は、上記でご紹介したような力を子どもが身につけられるよう、教育を進めているケースが多いです。

また、こうした教育は、受験直前になって始めるわけではありません。

子どもが自然な形で論理的な思考力や柔軟な思考力、ひらめき・想像力、そして根気強さを身につけられるよう、幼少の頃から教育を進めています。

思考力やひらめき・想像力を身につけさせている

子どもに思考力やひらめき・想像力を身につけさせている家庭は、「あれをしろ、これをしろ」ということをあまり言わない傾向があります。

これは、甘やかしているという意味ではありません。

親が注意するべきところはしっかり注意しますが、「あれをしろ、これをしろ」と言いすぎて子どもの主体性を奪うようなことはない、という意味です。

子どもが思考力やひらめき・想像力を身につけるには、誰かに言われて何かをするのではなく、自発的に「こういうことをしてみよう」と考えることが大切です。

習い事でも、幼少の頃のちょっとした勉強でも、この点は同じです。

もちろん子どもだけでは判断が難しい場面も多いので、親は適宜サポートを行います。

ただ、「あれをしろ、これをしろ」と言いすぎるのではなく、「こういうことをしてみたらどう?」といった声かけを行い、子どもの主体性を尊重する形でサポートをしています。

結果として、子どもが自発的に「こういうことをしてみようかな」「これ、おもしろそうだな」などと考えることにつながります。

ひいては、論理的な思考力や柔軟な思考力、ひらめき・想像力が働くことにつながるというわけです。

ひらめき力がある子供

根気強さを身につけさせている

子どもが自発的に何かを行うというのは、子どもが強い興味を持っていることも意味します。

興味があることは続きやすいです。

その中で子どもは続けることの楽しさを知り、根気強く何かを続けることの大切さも知ることができます。

また、子どもが何かをやめたいと考えたとき、親が根気強さの大切さを教えることも多いでしょう。

この点は、甘やかすこととの決定的な違いでもあります。

例えば、子どもが習い事をやめたいと考えているとします。

その際に、もう少し続ければもっと活躍できるのであれば、親は「もう少し続けてみたらどう?せっかくここまで頑張ってきたんだから」といった声かけをします。

子どもの自主性は尊重しつつ、こまめな声かけによって子どもに持続を促す形で、根気強さの大切さを説く、というイメージです。

こうしたこまめな気遣い・サポートは、子どもが根気強くなるきっかけになります。

「子どもの主体性の維持」と「親のサポート」のバランスが取れている

もちろんそれぞれの家庭で教育方針は異なりますし、一概に定義することは確かに難しいです。

上記でご紹介した点も簡単に実践できるわけではありません。

ただ、子どもが御三家に合格する家庭(親)は、子どもに自発的に考えさせることを徹底しているケースが多いのです。

そのうえで、必要なときは親が適宜サポートを行うという教育方針に特徴があります。

「子どもの主体性の維持」と「親のサポート」、この二つのバランスが非常にうまく取れている、と言えます。

まとめ

御三家に合格する子どもは、論理的な思考力や柔軟な思考力、ひらめき・想像力が強く、さらに根気強さを持っている傾向があります。

これは幼少期からの家庭・親の教育も深く関係していると言えます。

もちろん、家庭が異なれば、その分様々な教育方針があることも事実です。

ただ、子どもが御三家に合格する家庭(親)は、上記のような教育方針に特徴があるケースも多いのです。

これらは、「子どもの主体性の維持」と「親のサポート」のバランスを強く意識した教育方針と言えるでしょう。

塾講師経験から見えてきた御三家に合格をする家庭の特徴についてご紹介させて頂きましたが、参考にして頂き、家族一丸となり、志望校の合格を目指してください。