塾に行ってる、家庭学習もやっている、それなのに成績が伸びないと頭を抱えている親御さんは少なくないのではないでしょうか。
成績が伸びる子と伸びない子の違いは果たしてどこにあるのかみていきましょう。
目次
成績が伸びない子!見直したほうがいい習慣とは?
習慣というのは、何かを達成するうえで重要なポイントです。
これは成績を伸ばす場合も例外ではありません。
子どもの成績が伸びない場合、その子の習慣を見直すことが重要になります。
時間にルーズ
成績が伸びない子の特徴として、「時間に対するルーズさ」が挙げられます。
例えば、これといった理由がないにもかかわらず、塾の授業などに遅刻してしまうような場合です。
明確な理由があって遅刻するケースはもちろんあります。このような子は時間にルーズとは言えません。
一方で、時間的な余裕があったにもかかわらず、なんとなく遅刻してしまったという子の場合、時間にルーズな習慣が身についていると言えるでしょう。
そして、時間にルーズという習慣が、成績の伸び悩みにつながる場合があります。
「時間に対するルーズさ」が成績の伸び悩みにつながる理由
「時間内に~する」という感覚は、試験本番で時間に対する意識を高めるだけでなく、普段の勉強に大きく関係します。
勉強は、時間で区切った方が一般的には集中できるからです。
集中して行った勉強は、成績の向上につながります。反対に、集中していない場合、ただ時間をかけて勉強しても大きな効果は得られません。
せっかく勉強をしても、それが成績につながらない状態になってしまいます。
時間にルーズな子は「時間内に~する」という感覚が少なくなります。
時間内で十分にできる勉強に対しても、「この時間内に覚えなくてもいいや」「また明日勉強すればいいだろう」といった気持ちが生まれます。
これが習慣になると集中力が下がり、勉強してもなかなか成績が伸びないという状態につながります。
成績が伸びる子!身についている習慣とは?
一方で、成績が伸びて志望校に受かる子は、時間を守るという習慣が身についています。
普段から「時間内に~する」という感覚があるため、日々の勉強に集中でき、自分の勉強時間がきちんと成績に結びついています。
勉強時間をコントロール出来る
「時間内に~する」という感覚によって、時間内にできることとできないことが、しっかりと区別できます。
ただやみくもに時間内に終わらせることを考えているわけではありません。
例えば、「残りの時間内では、この単元を学習することはできない。これは明日にして、今日はこちらの単元を進めよう」といった発想ができます。
これは、時間にルーズな子が「この時間内に覚えなくてもいいや」「また明日勉強すればいいだろう」と考えることとは違います。
時間内でやるべき順番を理解している
「時間内に~する」と考えているからこそ、優先順位がわかり、効果的な勉強ができるのです。
時間内に終わらせるべきものは必ず終わらせ、それが不可能なものは次にもっていくという考え方です。
このような習慣があれば、成績は自然に伸びていきます。
これは、自分の勉強時間がきちんと成績に結びついていることを意味します。
子どもの成績を伸ばすためにすべきことは?
子供の成績がなかなか伸びない場合、時間に対する習慣を見直してみましょう。
「この時間内に~しなくてもいいや」という感覚は、怠けてしまう習慣とも言えます。
このような時間のルーズさを改善し、メリハリのある勉強習慣が身につけば、成績の向上につながります。
短時間でも集中させる
効果的な方法は、短時間でも集中して勉強させることです。
時間を守る感覚をつけさせるには、短時間の勉強から始めた方が効果があります。
いきなり長時間の勉強をさせると、時間の感覚がわかりにくく、子供は「まだ時間があるから大丈夫だろう」と考えてしまいます。
これでは、時間にルーズな習慣はなかなか改善されません。
時間を厳守させる
「15分で解いてみて」といったように、勉強の際に細かく時間を区切りましょう。
この15分は厳守する必要があります。
子どもが「もうちょっとで解ける」と言っても、時間が来たらやめさせましょう。
解けそうな子に対してはかわいそうですが、時間にルーズな習慣を改善するには、時間を厳守させる感覚を教えなければなりません。
問題集によっては解答時間の目安が設定されています。
それらを参考にしつつ、最初は短時間で区切ると良いでしょう。
例えば大問の解答時間の目安が30分だとしたら、15分と15分で区切るといった方法があります。
親も率先して時間を守る
子どもは親の習慣を見て育ちます。
よく言われることですが、子どもの習慣は親に影響される側面が強くなります。
つまり、親が時間にルーズだったりすると、子どもも時間にルーズになる可能性はあります。
親の方も率先して時間を守り、お子さんにきちんと示す必要があるでしょう。
子どもの性格から見る成績を向上させるポイント
子どもの性格も、成績が伸びる子と伸びない子の違いに関係します。
負けず嫌いな子
負けず嫌いな性格の子は、勉強で少し失敗しても、自然と勉強に集中できる傾向があります。
失敗を取り返そうと努力して勉強に集中し、成績が伸びたという事例は多く見られます。
一方で、成績が伸びるか伸びないかは、子どもの性格だけで判断できるわけではありません。
負けず嫌いな子は、多かれ少なかれ競争意識を持っています。
ただ、負けず嫌いの子でも、競争意識だけを持たせることは好ましくありません。
志望校の合格は、最終的にはその子や家族の問題です。
他人と競争させれば良いというわけではありません。
競争を意識させすぎて、逆に勉強に集中できなくなったというケースもあります。
お子さんの成績を伸ばすには、あくまでその子のペースを考えるべきです。
競争だけが目的になるおそれもあるので、
- 「○○学校に行きたい」
- 「○○学校に入って、こういうことがしたい」
という、根本的な目的意識を持たせましょう。
時間などの習慣と合わせ、成績の向上につながるはずです。
競争することが苦手な子
子どもによっては、競争意識を持たせることが逆効果な場合もあります。
競争することが苦手な子もいるからです。
競争が苦手な子が成績を伸ばすには、自分のペースを意識して勉強を進めることが何より重要です。
成績が伸び悩んだ場合は、時間などの習慣を見直し、志望校への目的意識を持たせることが効果的です。
「○○学校に行きたい」「○○学校に入って、こういうことがしたい」などの目的意識があれば、勉強に対するモチベーションは上がり、成績の向上につながります。
成績は能力だけが要因ではない!
成績が伸びる子と伸びない子の違いには、努力や能力による差も確かに存在します。
しかし、努力については普段の習慣が大きく関係します。時間などの習慣さえ改善できれば、自然と努力する習慣も身につきます。
レベルの高い学校を志望する場合には、子どもが持つ能力も確かに関係します。
しかし、いくら能力がある子供でも、勉強に集中する習慣や努力する習慣がなければ、レベルの高い学校に合格することは困難でしょう。
逆に、苦手科目などで能力面に不安があった子が、勉強に集中して努力する習慣を続け、苦手分野を克服し、志望校に合格したという事例は必ず存在します。
最初から能力の側面だけを気にする必要はありません。
成績を伸ばすには、「習慣と努力でなんとかなる」と考えて進めるべきです。
そのためにも、能力より習慣や努力の方を意識する必要があります。