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数学ができると年収が高いという根拠
「数学ができると年収が上がる」というデータがあるのをご存知ですか?
京都大学の研究結果
京都大学経済研究所の西村和雄先生のグループが大学受験時に数学を選択したどうかと現在の年収をアンケート調査した結果、受験時に数学を選択した文系大卒者の方がそうでない人よりも年収が51万円多いという結果が出ました。
得意科目が数学であることと平均年収の関係
経済産業研究所は、大卒者1万人の高校時代の得意科目と平均年収の関係を調査したところ、年収が最も高かったのは数学の620万円で、次いで理科の608万円、数学と国語では183万円も差があることがわかったと発表しました。
などなど数学と年収に正の関係があると示すデータは国内外を問わずいくつも発表されています。
数学で身につく力とは
数学では、論理的に思考する力、段階に応じて答えを求める力、さらにそれらを誰にでも理解できるように説明する力が求められます。
理系・文系を問わず大学受験の時期まで継続して数学という学問に触れ、このような数学的思考を学ぶことが、その人のその後の仕事でのパフォーマンスに関連して役立ち、ひいては年収に影響してくるということでしょう。
であるならば、わが子を数学で苦労しない、算数が苦手でない数字に強い子に育てたい、と思うのが親心ですよね。
今回は幼児期の子どもに、数への興味を持たせる方法について考えてみたいと思います。
数学を得意にしたいなら数にふれる機会を増やしてあげましょう
数字に強くなるためには、数に対する感覚的な理解を深めることが有効です。
子どもが数への関心興味を持ち、ひいては数に対する鋭い感覚を磨いていくためにも、幼児期から数にふれる機会を多く持つことはとても大切です。
数に触れる機会は、特別な訓練など特にしなくとも、つぎの方法で増やことができます。
子どもの分かるレベルで数について日常会話の中で触れるようにしてみよう
スーパーでお買い物をするときや、天気予報をみるときなど、数についての情報をお子さんと共有する習慣をつけるとよいでしょう。
- こんなおいしそうなりんごが5個で600円だなんて安いね。
- 昨日は17度もあったのに、今日は最高気温も10度をきっていたのだね。どうりで寒いと思ったわ。
- 今日は餃子をたくさん作ったよ。全部で60個あるけど○○くん、○○ちゃんは何個食べられるかな?
などなど。
小さな頃から子供と一緒に数で遊べば数学が得意に
- お風呂に入ったとき10まで数をかぞえたら今度は10からカウントダウンしてみる。できるようになったら、もっと素早く。
- 10までの数を言って、その数の分だけ瞬時に指を立てるゲームをする。
- 電車でお出かけをするときは、目的の駅まで駅の数を数えてみる。ドアが開いている間になるべくたくさん数を数えてみる。
- 子どもがもしポケットモンスターに興味をもっていたら、データ図鑑などを使ってそれぞれのポケモンの体重や身長を一緒に覚えてみる。
- 20このおはじきを3こずつ、5こずつ、などに分けてみる。
何度もやっているうちに分けるのに必要なお皿の数がそれぞれちがう、おはじきが余ってしまうことがあることなどにも気づくでしょう。
おはじきを使った遊びはままごとの延長上でもできるので、特に女の子におすすめです。
数を使った遊びはいくらでも工夫できます。
大切なのは、楽しみながら数にふれること
最後に筆者が大学時代、数学の先生からお聞きした数にまつわるエピソードを紹介させてください。
整数論の教授のエピソード
『子どもの頃親戚の生年月日を教えてもらって、次に訪問したときにそれを言うととても誉めてくれた。それがうれしくて親戚のおじさんおばさん、いとこ、果てはもう亡くなってしまった曾祖祖母まであらゆる親戚の生年月日を覚えてしまった』
『車の助手席に乗ったとき、父と前方を走っている車のナンバープレートの4つの数字を四則演算をつかい10にする遊びをよくしていた。父が本気で相手をしてくれるのがうれしくて、中学に上がってからも出かける機会があればやっていた』
そうです。
子どもの頃の数にまつわる楽しい記憶があるなんて、羨しいなあと思ったのを今でも覚えています。
算数・数学嫌いにしないために子育てで心がけておく3つのこと
遊びとしてなら楽しくできることでも、強要されるととたんに苦痛になってしまうものですよね。
- 絶対に強要はしない。
- あくまで遊びとして、親子で楽しむ。
- ただしく操作できたら心から誉める。
以上のことを心がけて、無理のない範囲でぜひお子さんの数への関心興味をはぐくんであげてください。
最後に、数学が得意な子供は幼少期から違うことも
数学がきわめて得意な子どもの中には、幼児期から数に非常に執着する子がいます。
そういう子たちはうちからお友達の家までの歩数、神社の階段の数、歩道のタイルの数など、数えられるものは何でも数えてみないと気が済まないようです。
お母さんにとっては、いつも数について質問されてばかりいたら相手にするのも大変かもしれません。
「ねえねえ、ピアノの黒い鍵盤って何個あると思う?」
「ねえねえ、ぼくの二段ベットの高さ、この定規で何個分だと思う?」
「ねえねえ、お茶碗にご飯粒は何個入っているの?」などなど。
おやつにポップコーンを出したら、なにやら自分ルールで仕分けしていていつまでも減らないなんてことも。
ため息をつきたくなることもあるかもしれませんが、数に興味を持てるということはすばらしい才能です。
ぜひ、広い心で見守ってあげてください。
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