中学受験の合否に調査書がどれほど影響するのか。受験生を持つ親をしては、気になるところだと思います。
ただ、いくら調べても、実際にどのくらい合否に影響するかなんて分からない、というもの正直なところ。
我が子の中学受験経験から今回は、小学校の成績、調査書との関係についてみていきましょう。
目次
受験校に提出する調査書はどんなもの?
初めて中学受験に臨もうとしているご家庭では、「調査書ってどんなものなの?」と感じているかもしれません。
中学校によっては、学校独自の調査書の提出を求めていることもありますし、小学校の成績表の提出でよいとしている学校もあります。
調査書の一般的な内容例は、
- 小学校の成績
- 学習態度
- クラブ活動、委員会活動などの状況
- 出欠状況
などが必要項目になってきます。
「いつ頃からの成績?」という疑問が湧くと思いますが、およそ5、6年生分と考えておくと間違いがないと感じます。
子どもに調査書のことを伝えるべきか?
受験の際、必要になる調査書。
親ならば分かっていることですが、子どもにとっては「何それ?」という感覚ではないでしょうか。
実際、我が子も出願の際に、初めて調査書の存在を知ったように思います。
そのため、子ども自身が調査書の評価を上げるために何かをしようとしたことはない、と言えます。
調査書のために何かをする。子どもがそんなことを考えて、何かをするって、違和感がある方もいらっしゃると思います。
自分で考えて、自分で行動することを身につけてほしいものですよね。
調査書というものがあることを敢えて子どもに伝える必要はないのではないのかと筆者自身は考えますが、皆さんはどうでしょうか。
調査書の対策はすべき?親が出来るサポートと子供が出来ること
調査書には何が書かれているのか、目にすることはできません。
それだからこそ、子どもの合格を願い、「親として何かできないか?」「調査書対策をしたほうがいいのか?」と思う親御さんもいるでしょう。
子どもに何かを強いることはしてほしくありませんが、親として、どんなサポートができるのかをお伝えしていきます。
親子で健康な体作りをしよう
いくら学校の成績が優秀だとしても、学校の欠席が多ければ、特別な理由がある場合を除いて、「なにかあったのかな?」と思われてしまう可能性があります。
何をするにも、健康な体が一番大切なことは、確かなことです。
高学年になると、塾の帰りが遅くなることがあり、睡眠不足も心配です。
親が配慮して健康に過ごせるように、工夫して毎日を過ごしたいですね。
また、精神面でのサポートも健康な体には必要です。
暗い表情をしていないか、ストレスをためていないか、子どもとのコミュニケーションはとても大切です。
調査書の出欠状況を気にしなくてすむよう、健康な体を親子で作っていきましょう。
小学校での成績は受験勉強への自信につながる
我が子は、教科書レベルの内容は理解できていたので、小学校の成績はいいものの、塾のテストになると、いつも上位というわけにはいかないという感じでした。
小学校のクラスでは、友達が「算数、教えて」と言ってくる、と話してくれました。うれしかったようで、そういうことが何度かあり、勉強の自信につながっていったように感じます。
もし教科書の内容でつまづいているならば、親子で一緒に対策を考えてみることをオススメします。
成績表の評価があがれば、きっと受験へのモチベーションアップにもつながります。
クラブ、委員会などには積極的に参加することを応援してあげよう!
高学年になるとクラブ、委員会などでリーダー的な役割を果たすことになります。
積極的に活動したい、関わりたいと思っているけれども、受験があるからと、子どもが迷っていたり、最初から諦めたりしているかもしれません。
我が子は、6年生の時に自ら手を挙げ、放送委員会の委員長を務めました。
放課後に委員会活動があり、家に帰って一息ついたらすぐに塾に出発という日も出てきました。
けれども、自分からやりたいと始めた活動なので、不満を言うことはなかったように記憶しています。
逆に、遅刻せずに塾に行けた、そういう頑張りは、受験にもいい影響を与えたはずです。
「勉強時間が減るのではないか」「やめておいたほうがいいんじゃない?」と思う親御さんもいるかもしれませんが、案外、子どもは限られた時間のほうが集中して勉強するようになると思います。
検定試験はやる気アップのいい機会
6年生の冬休み前、調査書作成を担任の先生にお願いに行き、受験校名、提出期限など、さまざまなことを確認しあいました。
我が子は、6年生のときに、漢字検定に合格しました。そこで、先生から「漢字検定に合格していましたよね?それも書いておきますね。」とおっしゃってくれたことを思い出します。
調査書対策として検定試験を受けたわけではありませんが、子どもは検定試験に合格したことで、頑張りを認められたことがうれしかったに違いありません。
試験を受ける練習にもなりますし、合格すれば、中学受験へのモチベーションアップにもつながるでしょう。
子どもの意志を大切に!
今回は中学受験時に必要な調査書について実際の経験からお話ししていきました。
調査書に関して親御さんが気をつけるべきことは、調査書対策のために、子どもに何かをさせようとすることです。
子どものためを思い、「児童代表に立候補したら?」「検定試験、申し込むよ!」なんて言いたくなる気持ちは分かります。
けれども、子どもに身につけてほしい力はどんな力でしょうか。
自分で考えて、行動できる力だったり、困っている友達を助けられる力だったり、人に優しくできる力だったり。
そういう力は、親から何かをいわれて身につく力ではないように感じます。
毎日健康で、学校に登校する。学校、塾の勉強に自分から取り組む。友達と楽しく遊ぶ。
子どもの気持ちに耳を傾け、頑張りをほめ、日々の生活を、丁寧に過ごすことが、結局は、調査書内容の充実につながるのではないでしょうか。