うちの子って頭が悪いかも?理解力がない子ども達に共通する8つの特徴

一を聞いて十を知るような理解力の子もいれば、十を聞いても一を知ることのできないような子もいます。

子どもの理解力は教科を問わず、成績・点数にも直結します。

うちの子は頭が悪いかも、理解力がないかも……と思ったら、早めに対策をうちたいですよね。

今回は塾講師をしていて気付いた、理解力がない子供達に共通する8つの特徴をご紹介します。

話を聞かず、話す一方

理解力がない子の最大の特徴は「理解しようとしない」こと。

理解するために相手の話を聞くよりも、自分の思ったことを話す方を優先してしまいます。

関係のある話なら良いのですが、往々にして無関係の話なのが困りもの。

たとえば「宮沢賢治」の雨ニモマケズについて話しているのに、「オレの隣の家に宮沢って人が住んでたんだよー」と話し出し、その宮沢さんの名前を一生懸命思い出そうとする。そんなタイプです。

宮沢さんのことで頭がいっぱいになり、結局「宮沢賢治」については考えないため、知識は増えません。

ノートが汚い、もしくは書いていない

ノートを取らない小学生子どもの授業ノートを見てみると、理解力の差がよく分かります。

先生の書いたものをそのまま写している子もいますが、理解力のある子は「書くべきところと書かなくても良いところ」を分けて考えることができます。

先生が説明の補助として書いたものをそのまま書いて、あとから見ても何を書いたのかよく分からない。

理解力が低い子はそんなノートのとり方をします。

黒板に書かれたものをまったく写さない子もいます。

「これを写しなさい」と指示されない限り動かない子は、進学塾でも珍しくありません。「大切であること」が理解できないからこそ、このような行動に出てしまいます。

気になったら、子供の授業ノートを見てみてください。授業中の様子が伝わってきます。

理解力がない子は集中力もない

子どもに限らない話ですが、やはり集中力がないと授業内容は理解できません。

小学校なら45分、塾では1時間以上というのが授業時間です。

先生の話を聞く、ノートに板書を写す、問題を解く。授業中は忙しいんです。

理解力がないから集中できないのか、集中できないから理解力が下がるのか。どちらにしても密接な関係があることは確かです。

理解しなが勉強をしている子供

思い込みが強い

思い込みが強い子供「絶対」という言葉を多用する子どもが当てはまります。ルールに当てはまらないものは許せないという考え方ですね。

たとえば、国語の音読みは「それだけでは意味が分からない読み方」と言われます。

しかし「金(キン)」は音読みなのに意味が分かる。ルールと違う!じゃあ覚える必要ない!

そんな考え方をしてしまう子どももいるのです。

ルールがあれば例外がある、というのに納得がいかない気持ちは分かります。

大人からしたら、まっすぐで素直でうらやましくもありますよね。

しかし、こと勉強になると例外を受け入れられなければ理解も難しくなってしまいます。

テストを受ける小学生

視野が狭く、自分に置き換えすぎてしまう

極端な例ではありますが、「地球温暖化が進んでいる」「でも今年の冬は寒い」「暑い?寒い?どっちなの?先生の言っていることが分からない!」という流れです。

自分の周りは~だから、と考えてしまうと大人の話についていけないことは多くなります。

広い視野なんて大人にならなければ身に付きませんし、視野の狭い大人もたくさんいます。仕方ないことです。

ですが、自分の体験していないことは信じなかったり、「先生の話<自分の経験」と考えてしまったりする子どもは、学年が上がるにつれて授業についていけなくなる傾向があります。

成績が伸び悩む子供

たとえ話が苦手

たとえ話が苦手な子供国語の読解で気になることも多いのが「たとえ話」。たとえ話に夢中になって、本質がつかめない子どもは非常に多いです。

国語の問題の中には、その特徴を分かっていて作られる選択肢も多くあります。

「腐ったミカンの方程式」という話をご存知ですか?3年B組金八先生という大ヒット学園ドラマに出てきた論理で、「箱の中のミカンがひとつ腐ったら他のミカンも腐ってしまうから早く捨てるべきだ」という考え方です。

素行の悪い生徒は他の生徒に悪影響を及ぼすから切り捨てるべきだと言いたいんですね。

普通なら「ミカン」は「人」のたとえだということが分かるのですが、中にはそれが分からない子もいます。

「ひとつだけ腐るのはおかしい~」「ミカンは箱に入れて置いたらいけないの?」なんて返答を本気でする子は、理解力が低いと言わざるを得ません。

音読の宿題をする子ども

「仮に」「もし」が分からない

たとえ話と共通するのですが、「仮に」「もし」が苦手なのも理解力の低い子の特徴。

「もし桃太郎が犬に会わなかったらどうなったの?」「もし太陽が東に沈んだらどうなるの?」幼い疑問ですよね。

幼稚園児ならまだしも、小学校高学年でこういった質問を臆面もなくしてしまうのは、理解力が心配です。

注:科学的な疑問は素晴らしいことです。ここでは「結論の出せない疑問」を取り上げています。

フィクションとノンフィクションが区別できない、そもそもあり得ないことを質問しているということです。

言い換えるなら「誰にも分からない、答えのない質問」です。

質問と答えが噛み合わない

理解力のない子の特徴とは「スカイツリーってどこにあるの?」と聞かれたら、どう答えますか。

外国旅行中に現地の人に聞かれたら「東京」、都内に住む人に聞かれたら「押上(駅)」、押上で聞かれたら「この道をまっすぐ行って~」。同じ質問に対しても、実は臨機応変に答えを変えていますよね。

無意識のうちにしていることですが、これができない子もいます。

「今日の国語の授業ではどんな話を読んだの?」「亀を助けた話だよ」これで浦島太郎とはなかなか伝わりませんよね。

意図をくめていないことが分かります。

質問者が困るような答えをする子は、相手の話やその意図をしっかりと理解できないことが多いでしょう。

家庭で勉強をする子供

まとめ

理解力がなくても素直で優しく、話の面白い子はたくさんいます。しかし学力を考えるなら何かしら手を打っていきたいものです。

理解力がない子は、話し方や考え方に分かりやすい特徴があります。子供との会話を増やし、学校での様子を見て聞いてみてください。

「あれ?」と思うことがあれば、話し方や考え方をさりげなく誘導できると良いですね。

理解力は一日にして成らず。気づくのは早く、でも気になったら焦らずゆっくり対応していきましょう。