中学受験は親のサポートが必要不可欠!入試の日を迎えるまでに親がするべき3つのサポート

通塾する受験生

中学受験は、受験生である子どもがまだ小学生と幼いため、親のサポートは必要不可欠ですが、具体的にどのようなサポートがあるのでしょうか。

そこで今回は、2人の子どもの中学受験を経験した筆者が、中学受験における親ができるサポートについてまとめてご紹介していきますので、参考にしてみてください。

受験生活で親のサポートにはどんなものがあるの?

中学受験生への親のサポートは、以下の3つに大別されます。

  • 心身の健康管理に関するサポート
  • 受験勉強に関するサポート
  • 受験準備に関するサポート

受験生活が始まると、子どもは小学校に通いながら、塾に通ったり、家でも多くの時間を割いて受験勉強をしなくてはならなくなり、かなり忙しい生活をすることになります。

そんな忙しい生活が長く続く受験生活では、常に体調を崩さないように気を配り、勉強に集中できるように過ごすことがとても大切なのですが、ときには、体調を崩してしまうこともあります。

また、勉強が計画通りに進まなかったり、成績が思うように取れなくなったりしてお子さんの気持ちが不安定になることも少なくありません。

そのような、お子さんの心身の不調をいち早く察知し、回復に向けてサポートすることは、中学受験における親の一番の役割です。

一方で、受験校候補の学校説明会やオープンスクールへの参加、受験校の選定や実際に受験手続なども、中学受験では親がしなければならない大仕事の1つです。

これらすべてを完璧に行おうとすると、親子で疲弊してしまい、受験勉強に集中できなくなるばかりか、本来の目的である中学受験自体を止めてしまう危険すらあります。

そうならないためにも、中学受験する子どもの親は、無理せず、必要なサポートを効率的に行うのがポイントです。

中学受験のサポート!親が押さえるべき3つのポイント

家庭学習をする子供

中学受験における親のサポートは色々ありますが、頑張りすぎて親が参ってしまっては長い受験生活を乗り越えることは出来ません。

無理をせず、しかし押さえるべきポイントは逃さず行うのが大切です。

心身の健康管理に関するサポート

中学受験に限らず、受験生なら一番気を付けたいのが「健康管理」です。

ここで気を付けたいのが、「身体」だけでなく「心」の健康にも留意することです。

受験生は体調維持が肝心

受験生は何より日々の体調を崩さないようにすることが大切です。

そのためにも親は、普段通りで良いので、バランスのよい食事を用意し、家庭学習の時間と睡眠時間がしっかり確保できる規則正しい生活を送れるようサポートをしてください。

普段より少しだけ気を付けておきたいのは「運動不足の解消」と「感染症対策」です。

受験勉強が本格化すると、多くのお子さんは「運動不足」になりがちです。

朝食前に縄跳びをする、息抜きがてらの散歩やペットの散歩をするなど、できれば毎日、無理せず取り組める運動習慣を取り入れるなどして対策することがおすすめですが、それでも解消されずに身体に症状が出てしまう時があります。

実際に、我が子も運動不足から便秘に悩まされました。

そのときは、水分と食物繊維が取れる温かいスープを塾弁に持たせたり、寝る前にお腹をマッサージしたり、できる範囲で対策し、様子を見たものです。

その他にも、勉強で目を酷使するため出る目の疲れには市販品の目を温めるアイマスクを使うのもおすすめです。

長時間勉強で字を書くことから手の痛みが出たときは手を冷やしたりマッサージをしたこともあります。

実際の効き目は定かではありませんが、親が子の不調を知り共有することで、子どもの気持ちが収まり症状も和らいだ様子でした。

インフルエンザなどの感染症対策も、親だからこそできるサポートです。

部屋の換気や湿度・温度に配慮し、手洗い・うがい、外出時のマスク着用の声掛けなど、普段できる感染症対策は出来る限り実行しましょう。

それでも体調を崩してしまった場合は、しっかり休ませ、体調の回復に努めてください。

お子さんは、一度始めた受験勉強を「休む」勇気をなかなか持てないものです。

だからこそ、「体調が悪いときはしっかり休ませる」ことは、親ができる健康管理に関するサポートで一番重要なことなのです。

心の健康にも気を付ける

中学受験生は、子どもなりに色々なプレッシャーや不安の中、勉強しているといっても過言ではありません。

それは、受験勉強や成績に関することだけでなく、実は小学校生活にも原因があることがあります。

中学受験するお子さんの中には、放課後に友達と遊べなくなったり、流行りのドラマやアニメ、ゲームの話題についていけなくなったりして、学校の友達との関係が少しずつ変わってしまうお子さんも少なくありません。

学校から帰ってきたお子さんが何となく元気がなかったり、口数がいつもより少ないなど、いつもの様子と違う場合は要注意です。

そんなときは、すぐに原因を問いただすことはせず、普段通りに接しながら、でも注意深く観察してみてください。

そして、「やっぱりなにか悩みを抱えていそう」と感じたら、気晴らしになることに誘ってみたり、少しだけ普段より甘えさせてあげるなど、さりげない「心の休養」を用意してみてください。

言葉にしなくても、いつでも味方であることを態度で示すことが、親だからこそできるサポートです。

夜食を食べる受験生

受験勉強に関する親ができるサポート

中学受験の勉強に関して、親ができるサポートは以下の2つです。

  • 家庭学習の計画と進捗管理
  • 受験勉強に集中できる環境作り

親は、子どもが受験勉強を計画通りに集中してできるようにサポートしましょう。

家庭学習のペース作りは親の出番

中学受験を目指して塾に通い始めると、塾の予習・復習、宿題の他、模試の解き直しなど、家ですべき勉強が多くなります。

しかし、きちんと学習計画を立てて、その計画通りに家庭学習を進めることができるお子さんはそう多くありません。

そこで、親の出番です。

まずは、規則正しい生活習慣の中に勉強時間を確保した「一日のスケジュール」をお子さんと一緒に作成しましょう。

そして、計画通りに勉強するように、前向きな声掛けをしてあげてください。

進捗管理は毎日する必要はありませんが、慣れない間はこまめにチェックしてあげると良いようです。

我が家では、勉強の進捗管理を兼ねて、できるときは親が塾の宿題の丸付けをしました。

そうすることで、宿題など課題の進捗を確認できるだけでなく、そのときの学習内容や子どもの得意・苦手分野、間違えやすい問題などが把握できます。

また、子どもは丸付けの時間が無くなることで勉強時間や休養時間が増えるなど、色々な効果を実感できました。

仕事や他の兄弟の用事でなかなか時間が取れない場合は、計算問題や漢字など決めたものだけでも良いので、ぜひトライしてみてください。

勉強に集中できる環境づくりをする

中学受験の受験勉強をする場所として、リビング学習をしていたという話をよく聞きます。

実際に我が家の子どもたちもリビングで勉強していましたが、勉強場所はお子さんが集中できる場所であればどこでも良い、と筆者は考えています。

それよりも大切なことは、勉強に必要なテキストやプリント、参考書、ノートや筆記用具などが分かりやすく整理され、机に向かったらすぐに勉強のスイッチが入る環境であることです。

そのために、わが家では塾のテキストやプリント、模試の結果などは親が主体となって本棚やファイルに整理し、親子ですぐに場所が分かるようにしておきました。

塾のテキストやプリントは量がとても多く、それらを分類して整理するだけでもかなりの時間がとられてしまうので、全てを子どもが行うには「時間がもったいない」と考えたからです。

実際に行ってみると、丸付けと同様に、学習内容を把握できただけでなく、やり残した分野や問題に気づくことができ、非常に有益だったと感じています。

また、幼い兄弟がいるご家庭は、受験勉強の邪魔をさせないようにするのに苦労することがあります。

我が家も3歳違いなので、まさにこの問題に直面しましたが、下の子のお友達ママに事情を話し、上の子の塾がない日はお友達のお家や外で遊ぶように協力してもらいました。

その代わり、上の子が家にいない日は我が家で遊んでもらうことにするなど、下の子にはあまり我慢させないように配慮しました。

受験生である本人はもちろんですが、兄弟・姉妹にも我慢ばかり強いることにならないよう配慮してあげてみてください。

受験準備に関するサポート

中学受験の受験準備に関するサポートは、親にしかできません。

だからこそ、取りこぼしのないように、万全に進めていきたいものです。

入試当日までにするサポート

中学受験の入試当日までに親がするべき受験準備は以下の通りです。

  • 志望校・併願校の学校説明会への参加
  • 親子でオープンスクール・学校見学会などへの参加
  • 塾の保護者会への参加
  • 塾の面談
  • 受験校の選定・受験日程スケジューリング
  • 受験校の願書取り寄せ・願書提出
  • 塾費・受験費用の捻出

本当に数多くありますね。

ですが、中学受験を経験した親御さん、皆さんが経験されていることです。

塾などから提供される情報をもとに、1つ1つ対応していけば大丈夫です。

中でも重要なのは志望校・併願校を見て回り、実際に受験する学校を選ぶことです。

お子さんと膝を突き合わせてお子さんの意志を十分に確認し、ご家庭の教育方針と学校の教育方針の共通点や相違点、通学条件などしっかり見極めてあげてください。

入試後に慌てないために!中学受験で親ができる最後のサポート

無事に入試日を迎えたら、親のサポートも終わり・・・というわけにはいかないのが中学受験です。

「第一志望の学校しか受験しない」というお子さん以外は、第一志望の他に併願校を数校受験するのが一般的です。

そして、合否によっては第一志望以外の学校に入学手続きをすることになったり、追加受験を検討する必要もでてきます。

そこで重要になるのが、どのような手続きをすることになるのか、あらゆる合否のパターンでシミュレーションしておくことです。

具体的には、手続きや納入金の支払いの期日、入学辞退による設備費などの返金手続きの期日などの確認です。

手続きする学校が変われば、用意しておく金額が変わることもあるので、しっかり確認して結果を待ちましょう。

中学受験の出願

貴重な中学受験生活を親も楽しみながらサポートしよう

中学受験において、親のサポートは必要不可欠です。

その種類も数多くあるため、ときには「大変」と感じることもあるかもしれません。

ですが、子どもが成長すると、サポート“できる”ことも少しずつ減ってしまいます。

そういった意味では、お子さんの頑張る姿を見ながらサポート“できる”中学受験は、子育ての醍醐味の1つです。

無理せず肩の力を抜いて、ぜひ楽しみを見つけながら、お子さんをサポートしてあげてください。