中学受験もいよいよ間近に迫ってくると、受験生はもちろん親までピリピリしてしまいます。
特に試験前日は、親子共に緊張もピークになりがちですが、どんな点に注意して過ごすのが良いのでしょうか。
そこで今回は、2人の子どもの中学受験を経験した筆者が、中学受験直前期、前日の過ごし方や当日の持ち物について、“知りたいこと”をまとめてみました。
目次
受験直前期の過ごし方
中学入試は、早い地域では1月から、東京や神奈川では2月から始まるので、年明けには “直前期”突入です。
受験勉強も大詰めの直前期だからこそ、有意義に過ごしたいものですが、一体どう過ごせばよいのでしょうか。
朝型の生活リズムで過ごす
“直前期”に、受験生である子供が一番気を付けたいことは、『朝型の生活リズムで過ごし、それを崩さない』ことです。
入試は午前中に行われるのがほとんどなので、生活習慣を朝型にしておくのは必須です。
直前期に入っても朝型の生活リズムが整っていない場合は、まず朝型の生活リズムにして、その生活リズムを崩さないように過ごしてください。
小学校は休む?休まない?
直前期に入ると、小学校を休んで塾の自習室などで勉強するお子さんが出てきます。
自分の子供は学校に通っているけど、お友達は休んで受験勉強に専念していると聞くと、「うちの子も学校を休んで勉強した方が良いのでは?」と心配になってしまう親御さんもいますよね。
これは、正直なところ、どちらが正解か分かりません。
我が家の子どもは、本人らの希望もあり、2人とも試験3日前まで学校に登校していました(休んでからの3日間は、試験当日の予定通りに起床し、過去問などに取り組んで過ごしました)。
ギリギリまで普段通りの生活を続けたことで、受験前日もいつも通りに就寝でき、受験本番も気負うことなく試験に臨めたようでした。
一方で、1月から学校には行かず、塾の自習室で勉強するお子さんもいるようです。
お子さんの性格や集中力にもよるので、学校を休むことを検討する際は、塾の先生にも相談してみることをおすすめします。
試験前日の過ごし方
試験前日ともなれば、誰でも緊張してしまいますが、必要以上に緊張しないように過ごしたいものです。
そのためにも、試験前でも特別なことはしないで、普段通り過ごすことをおすすめします。
食事も普段から食べ慣れた、消化の良いものを食べ、いつもより少し早めに就寝できるようにしてください。
試験当日に向けての準備をしておこう
なお、以下の準備は、親子で確認しながら早めに終わらせておいてください。
- 当日の持ち物・着ていく服、靴の準備
- 当日の出発時間、経路の確認
- 当日の天気や気温の確認(雪など、交通機関に影響があるかなど)
当日の朝は、親も付き添いとして出かけなくてはならないため、かなり忙しくバタバタします。
ですので、準備は、必ず前日までに終わらせておくようにしましょう。
試験当日の持ち物として準備をしておきたいもの
試験当日は、準備万端に臨みたいものです。
ここでは試験当日の持ち物として準備しておきたいことをまとめていきます。
入試当日の持ち物は、塾に通っているお子さんは、塾から指導があると思いますが、塾に通っていないお子さんや、塾から特に指導のないご家庭は、以下の持ち物を準備しておくことをおすすめします。
- 受験票
- 鉛筆・シャープペンシル
- 消しゴム・鉛筆けずり(カバー付き)
- 直定規・三角定規・コンパス・分度器など
- 腕時計
- ハンカチ・ティッシュ
- 防寒着・カイロ
- 参考書
- 上履き・下靴袋
- おやつ・飲み物
- 常備薬
- その他、親の持ち物
受験票
受験票は、まず試験会場の入り口で必要です。
受験票の大きさにあったクリアファイル(A5サイズなど)に入れて持参すると、取り出しやすく、カバンの中で折れ曲がったりするのを防げます。
万が一、受験票を忘れてしまっても、会場で申し出れば試験が受けられる学校がほとんどですので、慌てず申し出てください。
鉛筆・シャープペンシル
通常は、BかHBの無地もしくはメーカー名のみのシンプルな鉛筆を6~8本、透明なキャップをつけて用意しておけば安心です。
普段、シャープペンシルを使用している場合、シャープペンシルも2本程度持参してもよいですね。
予備の芯は、あらかじめ本体に入れておくのをおすすめします。
また、ほとんどの受験校で、鉛筆などの筆記用具と消しゴム、指定された定規など学用品を直に机の上に置くように指示されます。
そのため、鉛筆などは転がらないように輪ゴムでまとめておくことも有効です。
消しゴム・鉛筆けずり(カバー付き)
消しゴムは良く消えるシンプルなものを2~3個用意しましょう。
また、削りカスを捨てなくて済む鉛筆削りもあると、休憩時間に鉛筆が削れて安心です。
なお、受験校によっては、消しゴムの周りの紙ケースを取るように言われる場合があるので、中の本体もシンプルなものを選んでください。
直定規・三角定規・コンパス・分度器など
注意したい持ち物の1つです。
なぜなら、受験校によって持ち込み可能な種類が全然違うからです。
直定規とコンパス、三角定規(角度が書いてない、分度器機能がないもの)のみ、もしくは全て持ち込み不可など色々です。
事前に募集要項や入学試験の説明書類をよく読んで、受験校別に持ち込めるものを確認しておいてください。
腕時計
腕時計も、持ち込み不可やアナログのみなど受験校により異なるので、注意したい持ち物の1つです。
使用できる場合も、普段から使い慣れた時計をつけるように心がけてください。
電池式なら、電池の残量(交換)もチェックしておいてください。
ハンカチ・ティッシュ
普段からの必需品ですが、注意したいことがあります。
受験校によっては、ティッシュを使用したい場合は、事前にパッケージから出して、直に机の上に置くように指示があるところがあります。
その指示がなくても、黙って使用するとカンニングを疑われかねません。
勝手にポケットをゴソゴソせず、必ず手を挙げて試験官にティッシュやハンカチを使いたいことを伝えるよう、お子さんに説明しておいてください。
防寒着・カイロ
中学受験は、冬の寒い時期に行われますので、試験会場までに身体を冷やさないように、防寒対策は念入りにしたいものです。
特に、手指がかじかまないように、手袋やカイロで温めるのは大切です。
また、マフラーは、試験会場が体育館や講堂など広い場所で足元が冷えるときに、ひざ掛けにもできるので、あると安心です。
参考書
お守りがわりの参考書は、使い慣れた、理科や社会などの知識を確認するタイプの参考書がおすすめです。
直前に見ていた問題が出題された、なんてこともあり得るからです。
反対に、当日に難しい問題を解くことは絶対やめてください。
解けなくて本番前に自信喪失!なんてことになりかねません。
なお、参考書類の持ち込みが不可の受験校もあるので、事前に確認してください。
上履き・下靴袋
受験校によっては、上履き・下靴袋が必要です。
要否は募集要項や受験説明資料に必ず記載があるので、受験校別に確認しておきましょう。
おやつ・飲み物
ほとんどの受験校で、休憩時間におやつや飲み物をとることができます。
おすすめは、チョコレートや一口サイズのクッキーなど、食べ慣れた(食べたことがある)もの。
我が家は、小さめのタッパーに、チョコレート数種、一口サイズのクッキー、ドライナッツの入ったシリアルクッキーなどを入れ、飲み物は暖かい麦茶を持たせましたが、おやつは毎回全部食べてきました。
周りの受験生もほとんど持参していたらしく、また、休憩時間は案外長い為おやつがあると時間潰しにもなるとか。
おやつや飲み物については、募集要項や試験の説明資料に記載されているほか、事前に行われる入試説明会などで案内があります。
持参できる場合は、ぜひお子さんに持たせてあげてください。
常備薬
乗り物に酔いやすいお子さんは酔い止め、お腹を壊しやすいお子さんは下痢止めなど、お守りがわりに持たせると、安心できるようです。
いざというときには服用するよう、説明しておくだけでも親子で安心できます。
また、女の子は、初潮を迎えてなくても、生理用品を持たせておくことをおすすめします。
使い方は事前に説明しておくと、お子さんも慌てずにすみます。
その他、親の持ち物
受験生の持ち物以外に、“念のためあるといい物”や親が持っておくべき物がいくつかあります。
我が家では、“念のため”に、受験票のコピーや、予備の筆記用具1式、替えの靴下や雨具(天気が心配な日)などを親が持参しました。
また、当日試験が終わるまで、親も待機所で待機するご家庭がほとんどだと思いますが、待機所が体育館などの場合、暖房が行き届かず寒い場合があります。
親子で体調万全に受験を乗り越えるためにも、付き添う親御さんも、しっかり防寒対策をしておくことをおすすめします。
試験当日にしておきたいこと
試験当日、何をしたらよいのかと、心配になる親御さんもいるかと思います。
一番気を付けたいことは、親が平常心でいることです。
なかなか難しいことですが、親の心配や不安は子供に伝染するので、ここは親の頑張りどころです。
そのためにも、試験当日でも特別なことはせず、できるだけ平常心でいられるように普段通りに過ごし、試験会場に送り出してあげてください。
一方、お子さんには、朝目覚めたら、顔を洗うなど普段通りのルーティーンをこなし、朝食をしっかり食べてもらってください。
できれば、エネルギーが長続きする「ごはん」食がおすすめですが、普段がパンなら、「パン」食でも構いません。
温かい朝食をとって、体温を上げ、身体のスイッチをオンにしてください。
そして、身支度を整え、出発です。
普段通り「いってらっしゃい」と声をかけて送り出せば、きっとお子さんも普段通りに実力を発揮してくれるはずです。
まとめ
今回は、中学受験前日の過ごし方や当日の持ち物・しておきたいことについてまとめてみました。
受験当日が近くなると、親子ともに心配や不安になりがちですが、普段通りに過ごすことによって、少しでも平常心を保つことが大切です。
また、受験校それぞれの募集要項をよく読み、事前に持ち物や受験会場までの経路などを確認しておくことも重要です。
全ての準備を前日までに万端にして、試験当日は、普段通り送り出してあげてくださいね。