共働き家庭の子どもが学校で過ごす時間は低学年で年間1100時間、学童で過ごす時間は年間で1600時間にも上ります。
1年、365×24=8760時間のじつに1/3は学校と学童で過ごしている計算になります。
現在、民間だけでなく公立も含め、学童保育の充実度はピンきりです。
学童を検討されるときは、お子さんにはどんな風に放課後を過ごしてほしいのかをじっくり考えて、お子さんに合った学童を選んであげてほしいなと思います。
今回はいろいろなタイプの民間学童、そして学童選びのチェックポイントについてご紹介します。
目次
学童の種類
一口に民間学童といってもその特徴はさまざまです。
まずは民間学童にはどんなものがあるのか、みていきましょう。
1.個人経営の小規模学童
毎日学童保育を利用する場合、手厚く面倒を見てくれる小規模学童がおすすめです。
小規模学童は経営者の教育理念が色濃く反映されるので、オーナーの人柄に共感できるか、子どもとの相性などを中心に確認しましょう。
2.特殊ニーズのある児童をための学童
発達障害や、心身の障害を持つ子どもたちのための学童も増えてきています。
専門スタッフによって自立への訓練、日常生活を円滑に送るための訓練が受けられる教室も多いようなので確認してみてください。
3.幼稚園や保育園が母体の学童
幼稚園や保育園が母体の学童保育は、園庭などの施設も充実しています。
ただ、好奇心旺盛で心身ともに日々成長していく小学生の特性をきちんと理解したカリキュラムが組まれているか、小さい子中心の保育になっていないかを確認しましょう。
4.私立学校内にある学童
放課後も学校の教育方針に沿った保育を一貫して受けられます。
たとえ在校生でなくとも、一般にも開放されている学童もあるので確認してみましょう。
ただし、その場合は、在校生と外部から来ている子どもたちがトラブルなく交流できているかを見極めることが大切です。
5.児童館タイプの学童
安全に十分配慮した環境で、子どもたちと思い切り遊んでくれる児童館タイプの学童保育です。
子どもたちがどんなに楽しそうに遊んでいても、大人の言いなりになっていては自立心と自主性は育ちません。
どんな遊びをするのか子どもたちが自発的に決めているか、遊びの選択権が子どもに与えられているかを確認しましょう。
6.塾が経営する学童
先生は大学生のアルバイトではないか?まとまった遊ぶ時間が確保されているかなどを確認しましょう。
先にも触れましたが、子どもが学童で過ごす時間は膨大です。
すべてを勉強時間で埋めてしまうことのないように配慮しましょう。
7.英語がメインの学童
英語メインの学童保育の謳い文句はどこも素晴らしいものばかりです。
しかしその教室のレベルは、通っている子どもたちに英語で話しかけてみればすぐにわかります。
英語に親しめれば十分なのか、本当に使える英語を身につけてほしいのか、目的に合ったレベルの教室を選ぶようにしましょう。
学童選びの7つのチェックポイント
次に学童を検討するうえでチェックしておきたいポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。
- 基本料金以外にどんなオプション料金がかかるのか。休んだ場合の振替えや返金はあるのか。
- 学童保育を運営している会社や団体にとって、学童保育はどのような位置づけなのか。
採算が取れないと、短期間で移転や閉鎖していまう学童も意外と多くあるようです。
6年間通える施設なのかどうか直接目で確認してください。 - 利用できない時間帯がどれぐらいあるのか。都民の日や学級閉鎖、運動会の振替え休日などの学校固有のお休みへの対応。
夏休みなどの長期休暇の対応はどうなっているか。 - 学童でできる習い事と、講師のレベルを確認しましょう。
ただ「体験できる」というレベルなのか、一定以上の技術の習得を目指す習い事なのかを見極めましょう。 - スタッフの人数、平均勤続年数、同じ先生が固定でみてくれるのかなどを確認しましょう。
- 施設の規模と定員のバランスを確認ししましょう。
夏休みの込み具合のほか、学童に来ている子どもたちは楽しく元気に過ごせているかなども、一度は直に確認しましょう。 - 学習はどこまでみてもらえるのか。落ち着いて塾の予習や復習ができるスペースがあるのかも確認しましょう。
学童選びの基準を決めておく
学童に何を求めるのかを明確にしておきましょう。
安全な環境で楽しく過ごしてほしいのか、それとも英語など何か身につけてほしいスキルがあるのかなどを、はっきりさせておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
子どもを学童で長い時間預かってもらうことを心苦しく思ってしまうお母さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし親子のスキンシップに大切なのは、量ではなく質です。
お子さんに「大好きよ」という気持ちを伝えられる触れ合いが持てていれば、離れている時間も子どもは楽しく過ごせるものです。
ぜひ、学童選びを親子で楽しんでいただけたらと思います。